本日の本

はじめて出会う心理学〔第3版〕 (有斐閣アルマ)
だれにおすすめ?
心理学を知るとは自分や他人についてより深く知るということ。
人間の持つ心は特に複雑で自分や周囲と過ごしているだけでは見落としている部分が多いと思う。その部分を心理学という視点から拾い上げて自分だけでは思い至らなかった自身や他者への深い洞察が得られると思う。
- これから心理学を学びたい人
- 入門書から専門書への架け橋となる本を探している人
(初心者から専門的に感じられる程度の難易度の本) - 「心とは何か」という問いに答えを見出したい人
内容
ページ数が330ほどあるので特に面白かった内容を紹介!!
- 記憶と学習(12,13章)エビングハウスの実験を種にして人間の記憶の仕組みついて紹介されている。人間の記憶のメカニズム(記号化→保存→検索という過程)の説明が特に興味深かったかな。
また人間の記憶は主にエピソード記憶、意味記憶、手続き的記憶に分けられることも知ることができるよ。 - 認知的不協和(17章)「認知的不協和」って初めて聞いた人が多いと思うけれどもこれも人間の面白いところを表した理論やからおすすめやで。
イソップ物語の「すっぱいブドウ」って話しに出てきたきつねのように、人間は都合が悪いことや矛盾したことが起こると自分の認識を捻じ曲げるときがあるということが紹介されてるで。

- (例/すっぱいブドウ
:お腹減った→ブドウを見つける→手を伸ばすが届かない→「あのブドウは酸っぱいに決まっている」と認識を変える) - 心と社会(18章)
人間は社会的生き物と呼ばれるように生きていく上で他者との関りが必ず生まれる。
この章では囚人のジレンマから、自分(個人)だけが得をする選択や全体が得をする選択があることについて触れて「協力と抜け駆け」とその影響について学ぶ。
類似作品との違い

心理学・入門 — 心理学はこんなに面白い 改訂版 (有斐閣アルマ)
似た作品の例として「心理学・入門」(以前紹介)があるで。
「はじめて出会う心理学」
- 著者の数
→5人。また同じ章を複数人で執筆しているので専門性が高い。 - 収録してる章の数
→全18章 - ページ数
約330ページ
「心理学・入門」と違い全体的に専門性が高く説明が細かい。特に心の仕組みを知るために視覚や聴覚などの感覚の処理のされ方、認知の仕組み、脳の構造の説明などが載っていたぞ。
心理学の本を数冊読んだ人や脳科学や感覚心理学の架け橋となる本が欲しい人におすすめ!
「心理学・入門」
- 著者の数
→2人。 - 収録された章の数
→全9章 - ページ数
約200ページ
「はじめて出会う心理学」と違い内容が簡潔で読みやすい。初学者を引き付けるような心理学の問題が多数提起されていた。最後の方には心理学に用いられる統計の紹介などがされていたという違いもあったで。
→はじめて心理学の書籍に触れる人におすすめ。
文明の得た学び
- 記憶の仕組み
人間の記憶が生まれる手順を学んだことでこれから学習に活用できそう。 - 実用書の記述の真偽がわかる
これから数多くの本を読んでいく。本の記述の中には「これ本当か?」と思うような体験や主張があると思う。「こうすればうまくいく!」なんて書いてある自己啓発の本の大体は文献調査をしていなくて筆者の体験談がベースや。記述の内容が考え方の一つという程度の参考にはなっても信頼して実践できるかは怪しい。心理学の知識を身につけていれば、いろんな本で出てくるマインドセット(心の持ち方)が信頼に値するか分かるだろう。
それに加えて、筆者が心理的なアドバイスをしている場合、読み手が心理学の知識を持っていれば、その筆者に心理学の知識があるかどうかがわかるということもあるやろう。


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